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EquaL 迷宮の国のアリス 文庫版 volume.2一般向 |
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1000円
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装丁:カラー / A6 / オンデマンド (354 P)
重量:220g(風袋15g) |
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| 発行日:2008年11月09日 |
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著者:踝 祐吾 表紙・本文イラスト:ドンネルシュタイン(跡地299(仮)) 解説:七瀬川夏吉(ライトノベル作家・ななつの夜の夢)
そして、例の扉の前。 もう一度、扉を開けようとする。ここは純日本邸宅なので、ほとんどの戸が引き戸である。従って、後ろに何か引っかかっていると…… がたん。 「開きませんね……何か引っかかってるっぽいです」 「じゃぁ、二人がかりで行ってみますか」 淳さんと俺で、一気に戸を手元にたぐり寄せるように引っ張る。 「せーの!」 「せーの!」 それを二、三回繰り返し、扉はようやく開いた。 多分、大丈夫だよな……。 そう思って、部屋の中に足を踏み入れる。 ……ぬめ。 「え……?」 そう思って、廊下の中でも光の当たる場所でもう一度足の裏を見る。すると既に白い靴下は紅くなっている。……正確には、どす黒い、紅い液体に染まっていた。 「!!?」 俺は後ろを振り向く。はめ殺しの代わりに引き戸に引っかかっていたもの、それは……。 「かぁさん!?」 今、淳さんが両肩を抱いている……以前は体温があったはずの、房越恭子と思しき人間の身体だった。 「錠前屋の娘……」 房越恭子の身体には、例の歌詞が続いていた紙が、ナイフという鋲によって貼り付けられていた。
うちの裏の前栽に すずめが三匹とまって 二羽目のすずめのいうことにゃ おらが在所の陣屋の殿様 狩り好き酒好き女好き わけて好きなが女でござる 女たれがよい錠前屋の娘 錠前屋器量よしじゃが 小町でござる 小町娘の錠前が狂うた 錠前狂えば鍵あわぬ 鍵があわぬとて 返された 返された
そこに見える『錠前屋の娘』の文字。 『人間』という名の錠前で、何者かがこの部屋に鍵を掛けた。 そして、その時も続いていた文字。
『まだ終わらない 一清』
防げなかった。 防ぎようがなかった。 しかし、それは言い訳に過ぎない。 ざけんなよ…… 次の瞬間、俺はその部屋の壁を思いっきり叩いていた。 顎を閉じると、少しだけ歯が砕けた……。
(本文より)
「狂ってんじゃねぇよ……ただ、愚かなだけじゃねぇか」
本格・パスティーシュミステリ文庫化第2弾。6つの謎があなたを待ち受ける。
★天才少女・アリスの友人が引っ越すという。そこは養父・若林刑事の実家であり、そして津嶋の義兄の総本家でもあった。かつて失踪した男が再びその家に現れる時、横溝正史のあの作品の調べに乗せて、恐ろしき連続殺人が紡がれる。惨劇を前に助けを求める友人の叫びを、推定IQ400の頭脳は受け止めることが出来るのか? オックスフォード帰りの天才小学生が謎を解く“本格パスティーシュミステリ”第2弾。書き下ろし付き新作短編を加え、6つのバラエティ豊かな謎があなたに挑戦する。 |
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